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「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」

ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」は、2020年(令和2年)日本の産業競争力強化と半導体・通信インフラの国内基盤確立を目的に立ち上がった国家プロジェクトです。GENIAC(2024年2月開始)はこの事業の一部(g3:競争力ある生成AI基盤モデルの開発)として位置づけられています。

事業発足当時、生産、自動運転、医療の分野において、超低遅延・多数同時接続などをさらに強化した「ポスト5G」 が産業用途で重要になると認識され、ポスト5Gに必要な半導体や通信システムを国内で製造できる体制を整える必要性、さらにはデジタル化と脱炭素化社会の両立による日本産業の競争力強化の核となる国家戦略の一部として、総額7,950億円(さらに2年度第3次補正予算で900億円計上)の大型プロジェクトとして発足し、2024年に、生成AI基盤モデル開発を強化・推進すべくGENIACプロジェクトが合流し、日本の産業・安全保障・技術主権を守るための国家的プロジェクトとして進行するプロジェクトとなっています。

令和7年12月24日に示されている「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業研究開発計画」(原文[↗])には、いまもなお公募公告される「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」の全容が技術開発事項(委託/助成)ごとに<開発対象><開発目標><応募条件>などすべて網羅する形でまとめてられていますので、一読されるとともに、経産省、NEDO、GENIACから公告される公募情報を注視されることをお勧めします。

■経済産業省
ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業
公募情報https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/joho/post5g/index.html

■国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
公募
https://www.nedo.go.jp/koubo/index.html

■経済産業省 GENIAC
NEWS
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/geniac/index.html



「GENIAC(ジェニアック)」公募情報にも見える公共入札市場動向

GENIAC:Generative AI Accelerator Challenge)」は、2025年5月に、『世界的に生成AIの進化が加速する中、日本国内のAI開発が海外に後れを取っている』という危機感を背景に立ち上がった、経済産業省NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が主導する、「国内の生成AI開発力を強化し、社会実装を加速させる」ための国家プロジェクトです。
発足以来、様々な公募を行っていますが、明らかに成長戦略(17の重点分野)を受け加速しよう(さらに官民投資を進めよう)とする動きが伺える公募公告がありましたのでを紹介します。
  • 「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/GENIAC」の今後の公募に関する検討状況について(令和8年1月9日更新)
    ※以下の(令和7年12月25日)の公告から公募内容が具体化され、特にロボティクス分野への注力が明確になったことが主な変更点です。改訂の主要な変更点として、「ロボット基盤モデル」開発の具体化、公募期間の確定、説明会の実施案内が挙げられます。

  • 「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/GENIAC」の今後の公募に関する検討状況について(令和7年12月25日)
    ※該公募内容を公表する最初の公募公告です。

「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」の公募情報はすべて以下の経産省ホームページから見ることができます。
 https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/joho/post5g/
最新の公告:(一例)
 「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/競争力ある生成AI基盤モデルの開発(GENIAC)」の公募について

経済産業省「GENIAC(ジェニアック)」サイト:https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/geniac/index.html

未来の国家ビジョンとして注目される『陸上自衛隊2040』

2024年9月18日に陸上自衛隊教育訓練研究本部(TERCOM)が発表した『陸上自衛隊2040』は、2040年頃の安全保障環境と技術変革を見据えた「将来の戦い方」のビジョンなのですが、この文書は、単なる防衛計画の枠を超え、日本の産業界が目指す「政府成長戦略17分野」と深く共鳴する未来の国家ビジョンとして注目を集めています。

この構想は、政府が進める「成長戦略17分野(重点投資分野)」と密接にリンクしており、単なる軍事戦略を超えて、日本の産業・技術革新の方向性と合致していること、そしてこれからの日本がどのような技術に投資し、どのような社会(そして日本の国防)を構築しようとしているのかを読み解くことができます。

『陸上自衛隊2040(JGSDF 2040)』の最大のポイントは、「戦場の可視化(透明化)」「自動化・無人化」による戦い方の構造的変化であり、2040年、日本の守りは「数」から「知能と自律」へと劇的な転換を遂げると唱っています。
少子高齢化という避けられない課題に対し、陸上自衛隊が提示した答えは、皮肉にも「最先端技術による人間中心の変革」なのです。

そして『陸上自衛隊2040』に掲げる重要施策を政府成長戦略17分野と対照させると、以下の5つの軸で強いシナジーが見られます。

① デジタル・AI・半導体(戦略分野 1, 6, 12)
JGSDF 2040: 膨大なセンサー情報をAIで瞬時に処理し、最適な攻撃・防御を自動提案するシステムを構築。
関連性: 国産AIチップやエッジコンピューティングの社会実装が、そのまま陸自の指揮統制能力に直結します。
② ロボティクス・ドローン・空飛ぶクルマ(戦略分野 10, 11)
JGSDF 2040: 「省人化」が至上命令。無人地上車両(UGV)や自律型ドローン群(スウォーム)が補給や戦闘の最前線を担います。
関連性: 物流ドローンやスマート工場の自動搬送技術は、そのまま自衛隊の自律型後方支援(ロジスティクス)に転用可能な「デュアルユース(軍民両用)」技術です。
③ 航空・宇宙・量子技術(戦略分野 3, 5)
JGSDF 2040: 宇宙空間からの監視と、量子暗号による傍受不能な通信網の構築を前提としています。
関連性: 低軌道衛星コンステレーションの構築や量子コンピュータの開発は、日本の防衛における「情報の優位」を担保する基盤となります。
④ 人材育成・労働市場改革(成長戦略の共通基盤)
JGSDF 2040: 人口減少下で、少数のプロフェッショナルが高度な技術を操る「少数精鋭・高機動」の組織へ転換。
関連性: リスキリングや高度IT人材の育成という政府方針は、将来の「サイバー戦士」や「ドローンオペレーター」の確保と重なります。
⑤ 経済安全保障・スタートアップ支援
JGSDF 2040: 民間の先端技術を迅速に取り入れる「技術獲得の高速化」を重視。
関連性: 防衛装備品の開発にスタートアップ企業を参画させる政府の動きは、陸自の装備近代化を加速させるエンジンとなります。

政府成長戦略の連動は、防衛費が単なる「支出」ではなく、日本の先端技術を育てる「投資」へと性質を変えていることを示しています。

2040年、私たちの生活を支えるAIロボティクス・ドローン・自動運転衛星インフラは、実は国防の最前線と表裏一体のものになっているかもしれません。これから注視していきたい分野です。
詳しくは、陸上自衛隊教育訓練本部が発表「陸上自衛隊2040」[↗]



地域未来交付金、「日本成長戦略」(重点17分野)への投資を具現化・実装するための財政支援ツール

地域未来交付金(デジタル実装型)は、高市政権(202510月発足)が掲げる「日本成長戦略」における重点17分野への投資を、地方の現場で具現化・実装するための具体的な財政支援ツールです。

この交付金は、従来のデジタル田園都市国家構想交付金をベースにしつつ、高市政権の戦略的投資方針と連動させています。

1. 関係性の全体像

高市政権は、AI・半導体・量子技術など「危機管理投資」と「成長投資」を柱とする17の戦略分野に重点を置いています。 

  • 高市政権 重点17分野:国家的な成長・安全保障の方向性(戦略)
  • 地域未来交付金(デジタル実装型)17分野を地方の社会課題解決(医療・交通・農林水産等)に応用・実装する手段(実行) 

2. 重点17分野とデジタル実装型の関連性

特に以下の分野において、デジタル実装型交付金が活用される方針です。 

  • AI・半導体・量子技術:ガバメントクラウドの整備、自治体情報システムの標準化・共通化に加え、地方の産業へ高度なデジタル技術を組み込む取組
  • 防衛・宇宙・海洋地方空港や港湾のスマート化、防衛・産業インフラのデジタル管理
  • エネルギー安全保障・GX地域資源を活用したエネルギーのデジタル管理、脱炭素化支援
  • コンテンツ(アニメ・ゲームなど)地方のコンテンツ産業のDX推進、観光分野へのデジタル活用 

3. デジタル実装型の特徴と高市政権の狙い

  • 「危機管理」と「成長」の融合:単なるデジタル化だけでなく、地方の産業力強化(17分野の技術導入)を狙い、海外依存を減らす国内開発力を重視
  • 小規模自治体の徹底支援17分野の技術を地方へ浸透させるため、小規模自治体も活用できるよう国が申請から実施までサポート
  • 地域産業クラスターの形成地方の特色ある産業に、AI・データ利活用・サイバーセキュリティを実装し、地方の魅力を向上させる
  • EBPM(証拠に基づく政策立案):交付金の効果を測定し、伴走支援を行う体制 

つまり、地域未来交付金(デジタル実装型)は、高市政権が「新しい資本主義」の柱として掲げる17の重点産業を、地方創生を通じて「全国津々浦々」に展開する機能を持っています。 

 

総務省地域力創造グループのR8新規・拡充事業のポイントについて」ほか
「地域未来戦略の推進について」など

令和8年度 予算概算要求AI関連予算

特に2025年5月に生成AIガイドラインが決まったことから各省庁、自治体のAI導入が来年度は大きくなります。
また、ガバメントクラウドの正式スタートにおいての「さくらインターネット」等の国産クラウドが外資系クラウドにどれだけ食い込めるか?がポイントになります。

社会全体のデジタル化を牽引していくため、司令塔となるデジタル庁の体制を強化
また、自治体のクラウド化は未だ道半ばなので大手ベンダーやSIの人員導入ができるかが問題になっているようです。

「行政の進化と革新のための生成AIの調達・利活用に係るガイドライン」を策定 デジタル庁

「生成AIの調達・利活用に係るガイドライン」のポイント
行政における生成AIの調達・利活用を「安全」「効果的」「政策目的に資する」形で進めるための基本指針として「行政の進化と革新のための生成AIの調達・利活用に係るガイドライン」が策定されました。(令和7年(2025年)5月27日(火)に開催された第19回デジタル社会推進会議幹事会・書面開催において、決定)
生成AIの急速な普及により、行政業務の効率化や住民サービス向上の可能性が広がる一方、誤情報(ハルシネーション)、セキュリティ、権利侵害などのリスクが顕在化する中、行政における生成AIの調達・利活用を「安全」「効果的」「政策目的に資する」形で進めるための基本指針を示したものです。
行政が生成AIを導入する際の調達・運用ルールを、調達段階から運用・評価まで透明性・説明責任・リスク管理を重視した形で整備しています。

《ガイドライン要旨》
◆基本原則
・AIは無謬(むびゅう)ではない:誤りや偏りが生じ得ることを前提に設計・運用する。  
・透明性と説明責任:調達仕様や利用ルールを公開し、国民に説明可能な形で活用する。  
・安全性・セキュリティ:情報漏洩や不正利用を防ぐため、技術的・組織的対策を必須とする。  
・政策目的との整合:単なる効率化ではなく、行政サービスの質向上や国益に資する活用を目指す。 
◆調達段階での指針
・要件定義:利用目的、期待成果、リスク管理を明確化。
・評価基準:価格だけでなく、技術力・安全性・社会的責任を総合的に評価。
・契約条件:導入後のモニタリングや改善義務を含める。
◆利活用・運用段階
・利用ルールの策定:職員が遵守すべき利用ガイドラインを整備。
・モニタリング:性能・安全性を継続的に検証し、改善を反映。
・教育・研修:職員にAIリテラシーを浸透させ、適切な利用を促す。

行政からの生成AIに関する調達は、「AIは無謬(むびゅう)ではない」ことを前提に、「要件定義」「評価基準」「契約条件」「運用ルール」「監査・改善」が要求事項として明確化され、「技術評価」「安全性・セキュリティ」「運用適合性」など総合評価方式による業者選定が主となり、さらには「SLAとMTTRを定義」「監査ログ保持」「データ二次利用禁止」「権利・知的財産」「セキュリティ・事故対応」などの契約条項が盛り込まれることになります。
詳しくは、以下を参照してください。

「行政の進化と革新のための生成AIの調達・利活用に係るガイドライン」を策定しました(デジタル庁)
資料:

2025.08.31 | 令和8年度概算要求、AI関連予算、1889億円+事項要求

事項要求とされている、AI・半導体分野における量産投資や研究開発⽀援等の重点的投資支援(経済産業省)、データセンター等の地方分散支援(総務省)に注視。

2025.06.03 | 官公需情報ポータルサイト(AI応用検索版)の実証実験開始

中小企業庁が運営する「官公需情報ポータルサイト」がAI応用検索版を公開、実証実験を開始しました。
官公需情報ポータルサイト AI応用実験検索版[↗]

2024.07.02 | 令和7年度、AI関連予算1969億円、内閣府

2024.06.05 | デジタルで地方活性化、デジタル田園都市国家構想

2024.06.05 | スマートシティのニーズ、シーズ拡大

2024.05.22 | Govbot(ガボット)、国・地方共通相談チャットボット、総務省

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